「佐藤琢磨と元気に遊ぼう!in 気仙沼」

With you Japan

2012/02/12 15:31

フォロー

日付: 2012年2月12日(日)

場所: 宮城県気仙沼市、気仙沼小学校体育館

概要:

2月12日、宮城県気仙沼市の気仙沼小学校体育館において「佐藤琢磨と一緒に遊ぼう!in気仙沼」が開催されました。これは、レーシングドライバーの佐藤琢磨が中心となって立ち上げられた東日本大震災復興支援プロジェクト「With you Japan」の主催で行われたもので、世界で活躍する日本人アスリートらが被災地の子供たちとともに遊び、交流を深めることで、子供たちを勇気づけることを目的としたイベントです。


参加したアスリートは、バイクトライアルで世界選手権にも出場していたMTBプロライダーの守上大輔さん、直径2mほどの鉄製パイプ2本を組み合わせたラートと呼ばれる器具を用いた競技の第一人者である吉田 望さん、吉川泰昭さん、山城秀彬さんの3人、綱渡りの一種"スラックライン"のパフォーマーである我妻吉信さんと屋代幸平さん、元日本代表で現在はアメリカのタンパ・ベイ・ロウディーズでプレイするプロサッカー選手の山田卓也さん、そして佐藤琢磨自身の合計8名。さらには地元気仙沼出身のマジシャン、マギー審司さんも応援にかけつけてくれました。


イベントの開場は正午過ぎ。受付を済ませた参加者は、12色セットのマッキー(油性マーカー)、グリコのお菓子、デサントのカレンダーなどのおみやげとお弁当が入ったプレゼントリュックを受け取ってから会場内へ。ここでお弁当のおにぎりをほおばりながら、午後1時の開始を待ちます。


冒頭、ステージに登場したのは今回のイベントの統括役も務めた川崎かおりさん。琢磨ファンにとっては、毎年開催されるTakuma Club MeetingのMCとしてお馴染みの存在です。彼女の呼びかけで琢磨が登場し、「今日はみんなと一緒に遊ぶために気仙沼にやってきました。短い時間ですが、楽しいひとときを過ごしましょう」と挨拶して、イベントは始まりました。


最初に行われたのは、マギー審司さんによるマジックショー。かわいい動物(?)"ラッキー"や「でっかくなっちゃった!」などお馴染みの芸で会場内は明るい笑顔に包まれます。続いては各アスリートがデモンストレーション演技を披露してくれました。まずはスラックライン。幅5cmほどのベルトの上を跳んだり跳ねたりする我妻さんの演技には拍手喝采が送られました。さらに、参加したみなさんは、MTBに乗ったまま高さ3mほどの台に易々と上ってしまう守上さんのテクニックに息を呑み、ラートを鮮やかに操る吉田さんの技に心を奪われている様子でした。


次は、参加した子供たちが実際に競技にチャレンジする番です。MTBのコーナーでは、ペダルのない小型の自転車"キックバイク"を用いてのスラローム走行に挑んだほか、スラックラインやラートのコーナーでも子供たちはインストラクターの指導を受けながら元気にチャレンジ。また、山田さんを囲んでサッカーを楽しむ子供たちの姿も見られました。いままで体験したことのないスポーツに目を丸くする参加者もいましたが、全身を使って遊ぶ楽しさに、子供たちは誰もが明るい笑顔を浮かべていました。


スポーツ体験に続いては、無地のトートバッグに思い思いの絵をマッキーで描くアートプログラムが実施されました。これはアメリカの慈善団体"Children Mending Hearts"が提唱する活動で、子供たちが製作したアート作品を国境を越えて交換することにより、自分たちがひとりでないことを実感してもらい、勇気を与えることを目的としています。今回、気仙沼の子供たちが作ったトートバッグはアメリカの子供に送られる予定です。また、イベント当日に気仙沼の子供たちが受け取ったプレゼントリュックも、このアートプログラムに基づいて製作されたものでした。


イベント当日はこの冬いちばんの冷え込み。ひと休みして少し身体が冷えてきた子供たちには、ここで、気仙沼を支援している東京の団体"チームワンネス"ならびに気仙沼公園仮設住宅にお住まいの皆さんが用意してくださった温かいお汁粉が振る舞われました。


さらには4グループに分かれての綱引き大会をトーナメント方式で実施。「頑張れ!」「よいしょ!よいしょ!」のかけ声が体育館いっぱいに響き渡ります。そして参加者全員の記念撮影では、自分が作ったトートバッグを掲げた子供たちの笑顔が広がりました。


こうして3時間にわたるプログラムは無事終了。保護者の方々や地元の見学者を含め150名を越える参加者のみなさんは笑顔で帰路につきました。


参加された保護者の方は、次のように語っていました。「海と山に挟まれた気仙沼は平地の少ないところ。私たちも仮設住宅住まいですが、震災後に仮設住宅が作られたので、子供たちの遊ぶ場所がずいぶん減ってしまいました。そうしたなか、こうしたイベントを開いていただいて、本当に感謝しています。子供たちも思いっきり身体を動かして、とても楽しんだようです」


また、ラート・パフォーマーの吉田さんはイベントの感想をこう話してくれました。「震災の時、私はシカゴにいたので、本当にやきもきしていました。今回、ようやく被災地を訪れ、子供たちが思った以上に明るい笑顔を見せてくれたことにほっとしています。みなさん、目をキラキラ輝かせていて、私たちのほうが元気をもらったような気がします」


また被災地のみなさんと楽しいひとときが過ごせることを、スタッフ一同、心から楽しみにしています。

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